世界遺産やんばるの森と米軍北部訓練場:国際社会での新たな検証へ World Heritage Watch Report 2022
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2022年10月31日、ユネスコ世界遺産の保全保護に取り組むNGO, World Heritage Watchが『World Heritage Watch Report 2022』(『WHW Report 2022』)をリリースした。2021年に世界自然遺産に登録された「沖縄島北部(やんばるの森)」についての私たちの報告「The Northern Part of Okinawa Island under the Impact of the U.S. Military’s Northern Training Area」も含まれている。
2017年から毎年リリースされている『WHW Report』は、1100以上ある世界遺産のなかでも、問題を抱える世界遺産について、市民社会のメンバーがその現状と問題解決のための提案を示す重要な報告書である。『WHW Report』は、ユネスコ世界遺産センター、IUCNなどの関係国際機関に送られ、 市民社会による関係政府へのロビーイングの材料として重要な役割を果たしてきた。
『WHW Report 2022』では、57の世界遺産について報告があり、やんばるの森についての報告では、やんばるの森が直面する北部訓練場や訓練の問題、遺産地内で発見され続ける米軍廃棄物の問題が取り上げられ、問題解決のための提案が示されている(資料1)。同報告の著者は、Okinawa Environmental Justice Project代表の吉川秀樹、The Informed Public Project代表の河村雅美、チョウ類研究者の宮城秋乃、そして、辺野古・高江を守ろう!NGOネットワークの花輪伸一の4人である。
これから私たちは『WHW Report 2022』を最大限に活用し、そしてWorld Heritage Watchと協力しながら、世界遺産センター、IUCN、日米両政府に働きかけ、やんばるの森を、軍事演習のない、米軍廃棄物のない「真の世界自然遺産」にするために取り組んでいく。
連絡:
Okinawa Environmental Justice Project
代表
吉川秀樹
yhidekiy@gmail.com